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REPORT

ZIZ 「 Salon du Détester #7 」2月26日 高円寺 HIGH

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雨がパラつく極寒の夜、セカンドアルバム「NEIGHBORING CHAOSMOS」をリリースしたZIZの純粋な意味での”初ワンマン”となるライブが高円寺HIGHにて開催された。

ステージに開演を告げるSEの電子音が鳴り響き、メンバーが歓声に迎えられステージに姿を表す(Chargeeeeee…は奇声を上げながら)と、そのままの流れでニューアルバム「NEIGHBORING CHAOSMOS」のオープニングナンバー「 CHAOSMOS」でライブはスタート。Köziの吐き出すようなヴォイスと空間を漂うような広がりあるサウンドからなるこの曲は、良い意味で会場の雰囲気をゆったりと作り上げていく。二曲目は80S’ニューウェイブ風のシンセベースから始まるディスコサウンド「FREAKQUENCY」。ヴォーカルのKöziは赤いマイクを手に、クラブさながらのステップで踊って見せる。

最初のMCでKöziは「実質上の初ワンマンです!説明はいらねーぜ最後まで楽しんでいって下さい!」とオーディエンスに軽く挨拶を告げると、ギターを手にし「 L’AMIL’AMIE」を。メロディアスなフレーズ、呪文のような言葉がリピートしながら会場をグルグルと回り、グイグイと会場をZIZワールドに引き込んでいく。続いて妖しげな赤い照明が照らし出すステージに、ハードロック張りのイントロでグルーヴィーな「ISOME-TRIC」をぶちかましたかと思うと一転、アンビエントで幻想的な「KOSMOSTILL」、アブストラクティブで無国籍風なトラックにKöziとJiro(Gt.)が交互にヴォーカルを取る「DECLINE」を披露し会場の空気を一変させる。

そして「第一部的なものが終わりそうです…」とKöziが告げると、グランジテイストな「BESQUE」を演奏。ギターノイズにドライバーを使いYugami(Syn)が奏でるエキセントリックなノイズがスクリーンの映像とシンクロすることによりカオスな空間が作り上げられていく。そしてなんと驚くことに通常ライブ一発目に演奏することが多い「RAYD5」をここで披露。会場も狂喜乱舞の様相で瞬発的に盛り上がり第一部は終了。

一旦クールダウンした会場に、いきなりアッパーな四つ打ちビートから始まる「SUPER NAKED DISKO」で第二部はスタート。激しいドラミングを見せていたChargeeeeee…もマイクを手にフロントに参戦。Köziと共にオーディエンスを煽りまくって会場を盛り上げる。続く「 LLELVI」では、さっきまでの「ディスコ!」コールに変わって会場はヘドバンの嵐が起こる。そしてメロディアスなサビが印象的なロックナンバー「FOXGLOBE」、スローなレゲエ調から変則的に加速していく「 SANITYMAN」と続けると、真っ暗な闇にベースだけがループする空間でKöziはランプを手にメンバーをユラユラと照らしていく。そして気怠く歌うJAZZYな「NIGHT CREATURE」へ。その後バンドはその妖しい雰囲気をまたしても一転させるように、エレクトロなシーケンス音からなる「ECHOFALLS」を。この心地よい高揚感溢れる楽曲はまたしても会場をダンスフロアーに変えていき、音に包まれるような感覚でオーディエンスも思い思いに体を揺らしている。

「楽しんでますか?SUPER NAKED DISKO が真中に来るとは思ってなかっただろう?こっちは疲れたよ…」とKöziが会場に問いかけると、Chargeeeeee..が「ちょっと真中に持ってくると体力がね…コーチャン頑張れ!」というような掛け合いを見せ会場は大いに沸き立ち「しまっていこう!」というKöziの掛け声から「 E-I-O」「 BE POP HIGHSTYLE」「PEEKABOON」と激しいナンバーを立て続けに畳み掛けていく。

そして本編最後は浮遊するノイズの中をKöziのヴォーカルが漂い、それぞれの音が組み立てられて行くよう一つに融合していくドラマティックな「NEIGHBORING」を演奏。そしてその有機的な音の塊となったその楽曲はゆっくりと会場に沈み込むように沈殿していき詰めかけた多くのオーディエンスを魅了していった。

鳴り止まないコールに応えアンコールで登場したメンバーはオーディエンスに話をふるなどしてその場を盛り上げると(主にChargeeeeee…だが)最後は森岡賢とのコラボレーションした曲「SUPERBSAW」で会場を再びダンスフロアー化させ、大盛況の中ライブはエンディングを迎えた。

今回ワンマンライブということで、じっくりとZIZを堪能させてもらった訳だが、改めてこのバンドの懐の深さと、その貪欲な雑食性には感心させられてしまった。リリースされたばかりのセカンドアルバムでのステップを踏まえた更なる次の展開に期待したいものだ。次は何を喰い散らかして来るのかと…

文=R HIRAKAWA / 写真=Ooshima

ZIZ
「 Salon du Détester #7 」
2015年2月26日 高円寺 HIGH

01. CHAOSMOS
02. FREAKQUENCY
03. L’AMIL’AMIE
04. ISOME-TRIC
05. KOSMOSTILL
06. DECLINE
07. BESQUE
08. RAYD5
09. SUPER NAKED DISKO
10. LLELVI
11. FOXGLOBE
12. SANITYMAN
13. NIGHT CREATURE
14. ECHOFALLS
15. E-I-O
16. BE POP HIGHSTYLE
17. PEEKABOON
18. NEIGHBORING
EN
19. SUPERBSAW

【ライヴ情報】
「 NEOMARKET 」

日時 : 2015年 3月12日(木)
会場 : 渋谷 TSUTAYA O-WEST
出演 : ZIZ
CACKOO
ジェッジジョンソン NEW!!
UCHUSENTAI:NOIZ
LOKA
蟲ふるう夜に
時間 : OPEN 17 : 30 / START 18 : 00
料金 : ADV¥3,200 / DOOR¥3,700 (ドリンク別)
Information : チッタワークス 044-276-8841