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vez インタビュー。絶望から始まるニューアルバム「Salary Bay」の全貌。

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そこにある心の痛み、悲しみ、そして絶望と孤独。前作「Intuitionistic logic」から1年ぶりにリリースされたバンド史上最高の問題作「SALARY BAY」について、ボーカルの高木フトシとギターのASAKIに語ってもらった。

liveikoze : 前作の「Intuitionistic logic」からシングルをは挟みつつ、今回の「SALARY BAY」と、アルバムを一年に一枚ペースでリリースしていますが、そこに意図するものは何かありますか。

高木 : 意図してはないかな。ただ…出来ちゃうから。

ASAKI : それはリハーサルがコンスタントに入っているのと、ライフワークに近い感じで作曲が出来ているのかな、という気はするけどね。

高木 : 確かに少しペースが速いかな?という気はするけどね。

ASAKI : 自分たちですらね。

liveikoze : 一年に一枚ってそんなに早くもない気がしますが。

高木 : 早いよ。

ASAKI:でも、アルバム一枚ずつにきちんとコンセプトがあるから、アートとして俺は正しいかなと思う。

liveikoze : それは同意です。前回のアルバム「Intuitionistic logic」はかなりコンセプチュアルなアルバムだったと思いますが、今回の「SALARY BAY」のコンセプトは?

高木 : あるけど、あまりもう言いたくない。

ASAKI : (笑)。

高木 : なんかもう難しいこと言うのは、あれかなと思って。

ASAKI : 前作が前作だけにね。

高木 : 難しいことを言えばすごくあるけど…逆に聞きたいんだよね。最近の風潮や、政治や世界情勢的なものに絡めたロックミュージシャンとかのメッセージのあり方ってやつを。俺的に納得できない部分が凄くあって。

liveikoze : 何に納得できないと?

高木 : みんなに。それこそ本当全部。色々な意見を言う人のことが俺には分からなくなったっていうのがあって。だから言いたくない。

liveikoze : それは政治とか社会的な部分に関しての高木さんの考えが、このアルバムに詰まっているということですよね。

高木 : 詰まっているというか、相変わらず切っ掛けはそこで、俺はそれしかないじゃん。ラブソングはないから。切っ掛けはそうなんだけど、もう言ってもしょうがないのかなって…それよりも曲で表現したいからやってるわけで、そっちの方が大事だからね。

liveikoze : アルバム「SALARY BAY」についてですが、アルバム全体を聴いて思ったのは高木さんが今話していた諦めと言うか、絶望みたいなものがもの凄く前面に出ている感じがしたのですが。救いがない感じと言うか…

高木 : 最初はそれ。落ちて、落ちて、落ちて、落ち切って、その時に自転する細胞みたいなものがやっぱりリアルだなと思って。それが「Spinner」なんだよね。

liveikoze:では一曲目の「Spinner」とは?

高木 : 回転する。自転の方の。テーマっていうのかな?俺的には星と一緒みたいな。

liveikoze : いきなり歌詞が"cry for you"ってインパクト強いですよね。

高木 : 自分にも言ってるけどね。"君のために泣こう"と。それもまた一つの暗示でしかないと。

liveikoze : "私の偽善"とも歌っていますが。

高木 : だけど自転しないと明日は来ちゃうじゃん。だから各自がまず自転する。そこからなのかなと思って。

liveikoze:前作の「Intuitionistic logic」から惑星の部分で繋がっているとか?

高木 : もちろん繋がってる。「Array of planet」からも。