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MOSQUITO SPIRAL 6月22日 『MOSQUITO SPIRAL presents ” DEMONS OVER TOKYO vol.6 “』池袋 CHOP

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狂気の「DEMONS 」、猥雑で猟奇的な「SADIST」怒濤のステージが終わり、スクリーンには3.11後の被災地の模様を撮影したショートムービーが流れている。淡々としたドキュメンタリーフィルムだが、いろいろと考えさせられる映像だ。そんなしばしのクールダウンの後、濃厚な一夜を締めくくるに相応しく、このイベントの真打ち「MOSQUITO SPIRAL」が歓声に包まれながらステージに登場した。黒いハットに黒いライダース風ジャケット、黒ずくめの出立ちにBAKIの特徴的なアイメークがキマッている。ライブは5thアルバム『LIGHT ON SHADE』のオープニングを飾る「FIGHT FOR …」でスタートした。メロディアスでノリの良いこの曲をBAKIは絞り出すような声で歌い上げる。2ndアルバム『MARBLES』から「LOVE IN VEIN」、4thアルバム『IN THE CROWD』から「SHINING ON」と各アルバムからバランスよく、立て続けに演奏されていく。オーディエンスも両手を上げながらヘビーなドラムのビートに合わせ、上下前後に体を揺さぶっている。エフェクトの掛かったベースにBAKIの哀愁を帯びた歌が被さって始まる「TAKE MY HAND」。叩き付けるようなドラムと縦横無尽にドライヴするベースがたまらなく心地良い。ヘビーな「STRAWBERRY BLOOD」、「GO INSANE」の間奏部分では穴井のベースとBAKI とでの即興的なパフォーンスが。そこにギターとドラムが混ざり合い深い混沌の中へと導いていく。MCでは沢山のBAKIコールの中 “今日のDEMONS凄かった、SADISTも凄かった、カッコ良かったぜー” と出演した両バンドを讃え、新しい曲を聴いてくれと新曲を披露。赤い照明が淡々と歌うBAKIを怪しげに照らしだしている。ミドルテンポのドラムのリズムに乗せ、穴井がブルースハープを吹き、BAKIはギターを手にし、そのハープのフレーズに絡んでいく。ブルージーなロックンロールナンバー「UFO BOY」だ。その後 “ちょっとゆっくり聴いてくれや” とBAKIはゆったりとしたストロークでギターを弾き、一人「REFLECTION」を歌いだす。気怠い雰囲気で包まれた会場にBAKI特有の”しゃがれた声”が漂い響いていく。視覚の効果もあってか、この風景が永遠に続くかのような錯覚に陥る。その声に心を貫かれたごとくオーディエンスも立ちすくみ、ただ聴き入っている。”なかなか世界に平和なんて来ねーよ、人殺しが金持ちになっちゃってさ、くやしいよ” と言い放ち「END OF TIGHT」。”ロックンロールの夢はどこまでも続く”という歌詞がとても印象的だ。続き、深い穴に引きずり込まれる感覚に陥る「THE NILE SONG」でBAKIは両手で弦を掻きむしるかのようにギターソロを弾き、”祈りの歌を聴いてくれ” と「REBIRTH」を熱唱。若いヴォーカリストには決して出せない、味のある歌で会場を魅了し、最後の曲「SPIRAL DREAM」でオーディエンスと共に歌い本編は大盛り上がりで終了した。アンコールの声に応えメンバーと共にDEMONSのVo.キヨト、とGt.のヤスダも登場する。スピーディなビートと暴力的なギターでモーターヘッドの「OverKill」が演奏され狂乱のセッションが始まった。叫ぶBAKIとキヨト。激しく交互にギターを弾くカスガとヤスダ。その熱量は会場中を最高潮まで一気にヒートアップさせていく。そしてオーディエンスからのオイ!コールに応えるかのように、BAKIとキヨトは左右のスピーカーによじ上り歌い暴れる。ステージからはドラムも下ろされオーディエンスに囲まれながら叩いている。もうハチャメチャだ。最後はBAKIがまた、出演バンドを讃えライブは終了した。ある意味アンコールがこの濃厚な夜を一番象徴していたのかもしれない。

文= R HIRAKAWA 写真=K FUJISAWA

MOSQUITO SPIRAL 6月22日 『MOSQUITO SPIRAL presents ” DEMONS OVER TOKYO vol.6 “』 6.22 池袋 CHOP

01. FIGHT FOR …
02. LOVE IN VEIN
03. SHINING ON
04. TAKE MY HAND
05. STRAWBERRY BLOOD
06. GO INSANE
07. “NEW”
08. UFO BOY
09. REFLECTION
10. END OF TIGHT
11. THE NILE SONG
12. REBIRTH
13. SPIRAL DREAM

■Ec.
14. Overkill