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LUNATIC FEST. 2日間に渡って繰り広げられた22組のアーティストによる"史上最狂"のステージを完全レポート。

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【SIAM SHADE】
インターバルの間に「MOON STAGE」には続々とオーディエンスが集結し、あっという間にフロアーを埋め尽くしていく。次は今年メジャーデビュー20周年を迎える SIAM SHADE のステージだ。ステージに貼られたスクリーンの裏からドラムのビートが鳴り出すと、待ちきれない会場からは"オイコール"が湧き上がる。そして歓声の中、スクリーンが落ちると共に「RAIN」でライブはスタートした。乾いたメロディアスなハードロックナンバーに会場は序盤からヒートアップ。栄喜(Vo.)は前のめりでオーディエンスを煽っていく。続けてヘヴィーなナンバー「D.Z.I.」を演奏したあと、「なんてカッコイイんだ!」と LUNA SEA の真矢(Dr.)がステージに。「こんな日が来るなんて、なんて日だ!」と叫び、話し始める真矢を前に、栄喜は恐縮した趣に。そして「一つお願いがある。あの有名な曲が聴きたい。」と真矢がリクエストし、DAITA(Gt.)が「1/3の純情な感情」のイントロを弾き始めると、なんと真矢が歌い始めてしまう。これには会場も大爆笑。が、栄喜がストップさせ SIAM SHADE による「1/3の純情な感情」が披露される。待っていたかのように会場は一気にヒートアップ。続けて「Still We Go」を披露した後のMCで「SIAM SHADE は解散しているんですけど、10月にライブをやります」と伝え、栄喜の伸びやかなヴォーカルが心地よい「Dreams」、ヘヴィーでハードな「BLACK」と「GET A LIFE」を続けて演奏し、最後の「Don’t Tell Lies」では栄喜が叫ぶ「コイ!コイ!コイ!」のコールにオーディエンスは大盛り上がりで応え、ステージはクライマックスを迎えた。

【Fear, and Loathing in Las Vegas】
今回の出演アーティストの中で最も若い Fear, and Loathing in Las Vegas が 「FATE STAGE」 のトリとして登場。ライブは「Rave-up Tonight」でスタート。EDMを取り入れた、トランシーでラウドなサウンドでフロアーを盛り上げていく。「今日はこんな素晴らしいフェスに呼んでくださりありがとうございます!」と感謝を伝えると「Let Me Hear」「Flutter of Cherry Blossom」を。そして「皆んなが踊り狂っているのを LUNA SEA に見せませんか?」とオーディエンスに伝えると「Virtue and Vice」を演奏。会場のボルテージは急上昇していく。最後の「Love at First Sigh」では Minami(Vo. Key.)がダイブするなど大いに会場を沸かせ FATE STAGE のトリという大役を勤め上げた。

【DIR EN GREY】
これから始まる DIR EN GREY のステージを前に、蠢く熱気ともいうべき重く異様な緊張が「 MOON STAGE」 を包み込んでいた。16時05分、薄暗い照明の中、スクリーンにモノクロの映像が映写されると、背後にメンバーのシルエットが。そして薫(Gt.)のギターから「and zero」でライブはゆっくりとスタート。退廃的な音色が雫のように纏わりつき、会場をダークに塗り替えていく。映し出されていた映像はやがて炎に変わり DIR EN GREY の文字が浮かび上がると2曲目はドープな「 SUSTAIN THE UNTRUTH」が演奏される。そのダウナーでラウドなグルーヴが会場をドス黒く揺らしていく。次の「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」でスクリーンが落とされステージが露わになると、「朔」でのデスヴォイスとファルセットを巧みに使い分ける、京(Vo.)の全身全霊のパフォーマンスに魅せられたオーディエンスは DIR EN GREY の世界にズルズルと引きずり込まれていく。そして少しの静寂のあと、真っ赤に染まったステージでメロディアスな「THE FINAL」が披露される。「空谷の跫音」では LUNA SEA の SUGIZO がバイオリンで参加し、その美しい旋律で曲の持つ幻想的な世界観を彩っていった。その後 「 Un deux」、「Revelation of mankind」と、京は感情のひだから溢れ出すような激情を曝け出すように激しく歌い叫び、最後にバンドは「羅刹国 」で重厚でハードコアばりの鬼気迫るサウンドで会場を狂乱の渦に巻き込み、圧巻のステージを終えた。