ROGUE 香川誠インタビュー。復活後、四半世紀ぶりにリリースしたNEW ALBUM 「REAL AGAIN」を語る。
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liveikoze : ではアルバム『REAL AGAIN』の解説をお願いします。
一曲目「IT’S SHOW TIME !」
香川 : 「IT’S SHOW TIME !」は詩も曲も奥野。これはもうデモの段階から凄い良い曲だと思って。今年(2014年)のGBGBの時に演った「Middle age’s be ambitious !」と一緒に送られて来た音源の中の一曲だったの。本当LIVEで演るのこっちのほうが良いじゃん!って思ってたくらい。
liveikoze : でもあの時は「Middle age’s be ambitious !」を演りましたよね。
香川 : ロックンロールだったしね。あの曲はLIVEでやるには良かったんだよ。ただそれぐらい一発目聴いた時から「IT’S SHOW TIME!」は良い曲で、歌詞がね、歌詞が良いんだよ。なんかさぁいつ奥野が書いたかは知らないけど、なんかもう凄いよと思った。
liveikoze : 奥野さんにしか書けないみたいな。
香川 : 俺には無理だもんね。もちろんメロディーラインもすごく良いんだけど。これはもう歌詞が完全に勝っちゃってる。
liveikoze : で、聴いた瞬間アルバムの一曲目はこれ!っていう感じだったんですか?
香川 : たぶんアルバムコンセプトの『REAL AGAIN』っていうことにもう引っ掛かるし、たぶん今の奥野が一番言いたいことかなとか思って。
liveikoze : 詰まってますね。
香川 : うん、っていう気がして。
二曲目「COUNT 9」
香川 : これは僕の曲で、ただの数え歌なんで。まぁROGUE得意のシャッフルというかブギーっていうか…昔のROGUEを演るつもりはまったく無いんだけど、こういう曲ってROGUEで絶対ありじゃんって思って。こういうの好きな人もいるから。
liveikoze : いますよね(笑)このノリってROGUEだよねって(笑)。
香川 : そういうのを聞いたりしてたから。だから作っちゃおうかなって。一発でわかる感じとかがあっても良いかなって思って。
三曲目「Middle age’s be ambitious !」
香川 : これはもうLIVEでも演っているけど、けっこう面白くて…いろんなミュージシャンが出てくるんですよ、酔っぱらいの設定で(笑)いろんなミュージシャンの音がたぶんちゃんと入ってますから。そこを聴き逃さないように。
liveikoze : 聴きどころですね。
香川 : うん。ポール師匠とかジョン師匠とかね(笑)ジョージ師匠、ジミー師匠も、みんないますよ。みんな出てきますから(笑)。
四曲目「夏の少年 1984」
香川 : これには僕は思い入れがあって、この写真(アルバムのインナースリーブを指して)の人が夏の少年なんですけど、これが僕の夏の少年なんですよ。1984っていうのはコイツ等が高校生ぐらいの夏なんだよね。今から30年前。その頃のこコイツ等が面白かったわけですよ、夢みたいなことばっかり言って。僕はたまたまここ2年くらい一緒にいるんですけど、同じだったんだよね。夏の少年のまま。その世代、今40代半ばとか40代後半に差し掛かったぐらいの人たちへ捧げる曲。
liveikoze : あぁなるほど。
香川 : モチーフはもうそれですよ。これ最高でしょ?絵になるよね~(笑)。
liveikoze : ちょっと映画のワンシーンっぽいですね。
香川 : うん。自転車に股がっただけで絵になるってさ…本当凄いよね。まぁ、某少年、少女でもいいんだけど、あの頃の夢をまだ見続けるっていうかさ。
liveikoze : うん素晴らしいです。
五曲目「DISTANCE」
香川 : これは西山の曲。タイトルは西山が最初に「DISTANCE」と決めて奥野に発注したの。「DISTANCE」というタイトルで詩を書いてって。これはメッセージソングだよね。
六曲目「CRAZY LOVE」
香川 : これも西山が曲で奥野が歌詞なんだけど、これも凄くROGUEっぽいかな。
liveikoze : 本当「CRAZY LOVE」ってワードが凄くROGUEっぽいと思います。
香川 : だよね奥野君(笑)これは聴いてもらえればわかるんだけど…パーンって曲を並べて聴いた時に、例えばさ、アコースティックの曲が9曲あって、その9曲で基準を決めなきゃいけないとする。ドラムのサウンドとベースの絡みとか、ギターがこうでっていう。その時にすごく判定に使えた曲。
liveikoze : この曲がアルバムの軸ということですか?
香川 : 軸…うーん。音的には軸でいいんじゃないかな。一曲目の曲とかは軸のサウンド感ではないよね。これはもう「今のROGUEってこういうサウンド感だったんじゃない?」て感じの曲。
liveikoze : 「COUNT 9」もそうなのでは?
香川 : 確かに「COUNT 9」もROGUEっぽいんだけど、ちょっと大人になっちゃってるからね。ブギーっていったらちゃんとブギーっぽくなっちゃう。ブギーになりきれないのがROGUEだったんだけどね。「COUNT 9」ってちょっと聴くとめちゃめちゃブギーじゃん!みたいになっちゃうわけ、正統派で。
七曲目「BLUE BLOOD」
香川 : これは奥野の曲で、これもアルバムには絶対一曲入ってた。なんかもういやらしい曲っていうの?なんかもう、ウネウネなの(笑)。
liveikoze : それは曲がですか?
香川 : うん。歌詞とかもさ…もう奥野は怒るけど、なんかもう変態おじさんが書いたみたいな(笑)若いころから奥野が書く詩の世界観ってさ「ジャネット」とか色々あったけど、「お前どんな設定になりきってる?」みたいな(笑)今回もそれがあって良かったんだと思ったよ。
liveikoze : まぁそれが残っていたと。
香川 : 残ってる(笑)。
liveikoze : 変わらないっていう感じですね。
香川 : そう、素晴らしいと思うよ。
liveikoze : でもなんで「BLUE BLOOD」なのかはちょっとわかんないですけど。何かその辺が奥野さんぽいというか…
香川 : うん。奥野っぽい。