ROGUE 香川誠インタビュー。復活後、四半世紀ぶりにリリースしたNEW ALBUM 「REAL AGAIN」を語る。
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八曲目「Sadness Moonlight ~lunar eclipse~」
香川 : これは僕が書いたわりと明るめの8ビートの曲なんだけど、僕なりの「LIKE A MOON」へのアンサーソングなんだよね。
liveikoze : えっ!そうなんですか?
香川 : これはもうあれですよ、lunar eclipseっていうのは月食のことで。この期間中にちょうど月食があったんだよ。
liveikoze : 確かありましたね。なるほど…それでなんとなく「LIKE A MOON」もあり…
香川 : うん、そうかなぁ。
liveikoze : なんかやっぱりROGUEってMOONっていうのがキーワードなんですね。
香川 : まぁMOONは僕が好きなんだよね。僕はやっぱり太陽探しだからさ。自分が役割としては発光していないからね…発光体がどっかにいないと。そいつが光ってるうちは僕も光れる気がするんだよね。
liveikoze : 光が強いほど…
香川 : そうそうそう。自分の存在だってそいつが光ってる間は光れるから。だからあんまり光がなくならないようにエネルギー供給はしたいなっていうタイプなんだけどね。
liveikoze : そういう人っていますよね。特にミュージシャンで。
香川 : 俺なんかもう典型だと思うよ。どっかで言って書いたりしてるんだけど、例えば奥野は当時僕らにとっては太陽だったんだよ。その奥野がいなくなっちゃって、「どうしようかな」なんて言ってたら氷室さんに誘われて…またまたもの凄い太陽だ…これ入っちゃうみたいな。さっきの夏の少年の彼だって俺にとっては太陽で、もの凄くエネルギッシュでさ、ガンガン光っちゃってる。だからそういう人と何かをするのが俺は好きだね。
九曲目「Ballerina」
香川 : 西山の曲で奥野が歌詞なんだけど、これはねぇROGUEの中期から後期ぐらいの「もう待ってました!」的な曲だと思うんだ。女性が好きそうな。すごいテンポ感の早い疾走感のある、なんかこう情景がパーッと浮かんで来る良い曲ですね。僕には書けませんが。さすが西山です。
liveikoze : アルバム的には一応これが最後じゃないですか。この後はボーナストラック的な感じですか?
香川 : そうですね。ここからはボーナストラックの意味合いがあるんだけど、この2曲に関しては、いわゆる皆が好きだって言ってくれてるので一発録りでって。
liveikoze : 一発録りなんですか?
香川 : うん。一回しかやらないんだもん奥野。「良いんじゃない」って言って。
liveikoze : それは奥野さん、レコーディングで録り直すのがきついとかですか?
香川 : いや、この2曲に関してはそういうことではなくて、もうその時の空気で良しっていうか。で、もうさすがに間違えないんだよね僕らが(笑)確かにアコースティックバージョンだからちょっと構成とかテンポとかが違うと、おっ!危ね!ってときもあるけど。まぁ間違えないんだよね。間違えないからもうその場で、「せーのっ!」でまわして終了。
liveikoze : まぁ、でもやっぱりこの2曲は特別ってなりますよね。
香川 : 本当は良くないんだよこの2曲の呪縛。でもここで記録に残したってことは…まぁここまでってことで。
liveikoze : ま、そういうことですよね。アルバム出して次に向かうわけですから。
香川 : 次にアルバム出すとしたら絶対入らないわけだからね。
liveikoze : 違う意味でアコースティックでのセルフカバーはちょっと聴いてみたいですけどね。
香川 : まぁねそれは面白いね。今演ったらどうなるんだろうってのはあるね。そういうのは今後のアルバムに入れていくっていうのはいいけど、もうこの2曲に関しては…みなさんもうここで勘弁してくれないかなっていう感じ(笑)。
liveikoze : 演る方はそうであっても聴く方としてはやっぱりね…
香川 : もちろんLIVEを演るとなったら絶対演るし、僕らもこれはもう封印というわけじゃなですし。一回形として残します、みたいな感じですかね。
liveikoze : LIVEで演らなかったら暴動が起きますよ(笑)。
香川 : もうねぇ、そんなに好きかなって思うけど(笑)。
liveikoze : でもそういうものではないですか?好きなアーティストのLIVEに行ってメインの曲を演らないの?っていう、あの肩すかし感。
香川 : まぁそうだよね。イーグルスを観に行って「ホテルカルフォルニア」演らないとかないもんね。そういうことだね。
liveikoze : それもたまたまそのLIVEにしか行けない人たちにとってみれば…では最後LIVEに関してなんですけど1月31日に東京でLIVEをやるじゃないですか、これの決まった流れとかはどういった感じですか?
香川 : 東京で演りたいという声はいっぱいあったし、皆も言ってくれてて…僕らも出来るなら演りたくて。ただ奥野のあの車椅子が入れる条件っていうのがなかなかないわけですよ。階段があったりとかで。でも六本木のEXシアターは新しくて大丈夫なので演ると。で、僕らは一生懸命やっても曲数に限りがあるので、サポートとして一緒にその夜のLIVEに参加してくれるミュージシャンを探そうと。対バンでいいんですよ。昔のLOFTの対バンと同じで感じで。
liveikoze : そういう意味ではGBGBの東京版ですよね。
香川 : そう。だからそこで粗利が出たらね、車買えるほどの粗利は出ないと思いますけど、出たら一応なにか福祉に使っちゃえっていう感じで。
liveikoze : 素晴らしいですね。東京でやれたら全国というわけにはいかないでしょうけど…
香川 : まぁ無理ですね。この間、奥野に聞いたんだけど、東京には原田芳雄さんのお葬式で行ったことがあるけど、もうバテバテだって言ってた。やっぱり移動が長いのはダメなんだよ。東京が限界かもしれない。だって泊まれないんだもん。
liveikoze : なんて言っていいのか分からないですけど。大変ですよね…
香川 : だから一回演ってみてね、僕は東京で上手くいくのを本当に祈っているの。そしたら一年に一回ぐらい行けるし。東京までなら出てこられる人達が沢山いると思うから、その人達にも観てもらいたいっていうのもあるんで。
liveikoze : そうですよ、地方から東京だったら観に行けますもん。
香川 : 演っていきたいですね。
liveikoze : 本当、群馬のLIVEを観に行くと帰るのが大変なんですよ。22時何分とかが東京行きの最終電車だから(笑)。
香川 : そう、泊まってくれればいいのにね。だから土曜日にやってるのに(笑)。
liveikoze : 皆さん忙しいんですよ(笑)。
香川 : 群馬で観光して帰ってよ(笑)。
liveikoze : お金落としてくれって、群馬観光大使じゃないですかー(笑)。
香川 : そういうこと。観光大使ですね(笑)。
liveikoze : 最後にちょっと気になったこといいですか?裏ジャケなんですが…
香川 : これファーストアルバムをね…ちょっとしたパロディです。
liveikoze : やっぱり。一発で分かりますよね。もうやばいって思いました。
香川 : まぁシャレなんで。
liveikoze : いや、それいいですよ(笑)。
香川 : 大人なんで。笑ってくれって(笑)。