test-No. 結成からアルバム「 test-No.008」までを語る。
Share

七曲目「イノセンス」
RYO : 今回のアルバムの曲を書き始めた時に最初に何となく出てきたもので、毎回定期的に訪れる自分探しの旅の曲になるんですけど、「test-No.」で「ダーティーハート」って曲があるんですけど、それを書いた時の気持とあまり変わらない気持を自分の中で確かめるような意味でもあり書いたかなと。自分とは何ぞやみたいなことを自問自答するような内容になっています。
liveikoze : イノセンスがこのアルバムの中で重要な意味を持つとか?
DEN : ある意味、竜治の根本のような気がします。歌詞を聴いていると。
RYO : 平たく言うと持ちネタの一つですね(笑)これ系の歌詞ならいくらでも書けるのかなと。
DEN : でも一貫しているのかなって思うんです。「アブストラクトゲーム」もそうだけど。僕は見た感じのパンクが好きでなんですけど、竜治の場合は内面的なパンクの部分が歌詞に現れるんです。
RYO : それは思います。
liveikoze : 永遠のパンクスですね。
RYO : もちろん!
八曲目「永遠」
DEN : これは「U.M.A』もそうなんですけど「test-No.400」という記念の日に二曲を同時に一枚のCDにして皆さんにプレゼントしたんです。演奏は変わってないんですけど微妙にアレンジが変わっていて。歌詞的には亡くなったり、友人でもずっと会ってない人を想いながら書いた歌詞なんです。
liveikoze : ちょっとヘビーな感じですね。
DEN : 「BY-SEXUAL」でデビューして三作目を作る時に出会った僕のベースの師匠、佐久間正英さんに「君の弾き方ではこの業界には居れないよ」って一から叩きのめされたんです。
liveikoze : イメージと違って結構キツいことを言われるんですね。
DEN : 淡々と言うんですよ。悪気なく。「DEN君、長くこの業界に居たいんだったら今の弾き方では無理だよ」みたいな感じで。色んな面でそういう感じなので、亡くなる前とかも色んな誤解を受けたりされたりしてはいたんです。それが彼らしいなって思って僕はみていたんですけどその直後に癌であることがわかり…僕もショックを受け
その前にも佐久間さんに宛てるような歌詞を本人に渡すわけでは無いんですけど書いていてはいたんですけど、亡くなってから忘れちゃいけない人っているよねって思い今回書きました。あんまり意思を持って書かないようにしていたんですが、今回佐久間さんの件ではちょっとあってここで一旦ケリを付けたいなと思い「永遠」と。ずっと続くんだよそういうことは、と書いています。
liveikoze : タイミングというか何かに呼ばれるってことがありますよね。
DEN : ありますね。一作前にちょっとバラード調の「君の歌」というのを書いたんですけど、それは佐久間さんの病気のことを知る前だったんですね、あまりにも曲の内容と病気のことが合致してしまって…そういうのがリンクする時って落ち込みはしないけど、なんなんだろうって…
九曲目「I wanna kiss!」
DEN : この曲はタイトルから出てきて、これを連呼してみたいなと思いまして。僕は曲を作るときライブのことしか考えてなくて、お客さんに「kiss kiss」言わせたいなと。
RYO : 「kiss kiss」言いたいなと。
DEN : あまり直接的な行為の歌詞を書いていないと思い。これも寝起きにですね。起きてすぐに「I wanna kiss」という言葉が出てきて。これをなんとか曲にしようと思い。
RYO : DENの曲は俺もKAEDEもスタジオで曲を聴かされて、思わず顔を見合わせてニヤッとなることがあるんです。
liveikoze : サービス精神旺盛というかお客さんを楽しませたいというのが凄く伝わります。
RYO : まさにその通りです。
DEN : 初めて曲を発表した時、聴きに入って欲しくないんですよ。一緒に振りだったりとか、動きだったりとかをみんなで出来るようにしたい。楽しい曲を書く時は大抵そう考えますね。だから分かり易くしようって。ライブだったらここの所はどうしようって構成を考える。どちらかっていうと純粋に曲を作るっていうか、ライブのことをずっと考えているのかもしれませんね。
十曲目「エンドロール」
RYO : ギターリフから何となく出てきて…自分は夜に歌詞を書き始めて朝までに書けなかったらその曲は出来上がらないんです。
liveikoze : 出来上がらないというか、もうその曲は作らないって感じですか?
RYO : 途中で挫折します。
liveikoze : 寝かしておいたりはしないんですか?
RYO : ほったらかしですね。この曲はリフが出来た時点で自分の中に、仮タイトル「エンドロール」ってのがあって。
liveikoze : そうするとこの曲はアルバムでの位置も最後と言う感じで決まっていて?
RYO : なっていたのかな。
DEN : 僕らはそう思っていました。
KAEDE : 迷わずに。
RYO : なんかアルバムの最後にこの曲が来るかもってわかり始めた時、あまり意味を持たせたくないなと。映画のエンドロールってなんだろうって調べた時にエンドロールって日本語なんだって知って。じゃあ、映画のエンドロールって俺の中でどんな感じだろうって思った時にその映画一本を凝縮している時もあれば、ただのおまけシーンでしかない場合もある。
liveikoze : 印象に残るエンドロールはなんですか?
RYO : 字幕がただ流れてるだけみたいのが一番印象に残るかなと思います。どれのことをイメージしてるのかな…。
DEN : 俺は往年のNG集たくさんみたいな(笑)
RYO : 俺もそれしか浮かんで来ないけど(笑)エンドロールをNG集にする訳にもいかないし、出てくる言葉をドンドン繋げていったら、余り意味のあることを歌はなくても良いなと思い始めて。ただ言いたいことがあるとすれば、人間なんて要らない。地球上に人間なんて居なくなきゃ良いのにみたいな。
liveikoze : それは「甘い地球の作り方」と繋がっている感じですね。
RYO : あーそうかな。
DEN : 俺もそういうのがあって最終的な話にまとまっているんで。
liveikoze : 意味っていうことに関して、なにか思いがあるのではないでしょうか。
RYO : 言いたいこととか…誰かに文句を言いたいとかはまったくないんですけど。突き詰めていったら地球上に人間はまったく必要ない。それで終わらせられるのならって思っちゃうんですよね。っていうのを最後に持ってきてこのアルバムを面白く感じてもらえれば良いなと思ってます。
liveikoze : 聴いてくれるファンの人達に一言お願いします。
RYO : 色々なことに挑戦してます。だけど今回のアルバムは、落ち着いて聴いてもらえるのではないかと思います。今までの001から007.7まで作品を出していますけど、その流れの中でここに行き着いたんだというのを感じ取ってもらえるアルバムになったのではないかと思います。
DEN : 前作からちょうど3年経ちまして、自分の曲は自分でミックスしているんですけど、前はどんな音にしていたっけなと007を聴き返したんですけど結構テンポが速かったんです。今回テンポの速い曲が少なくなって、この三年間でちょっと落ち着きが出てきたと思います。さっき竜治も言いましたが、落ち着いて聴けるというか、前は作っている時はそう思っていないけど、勢いで乗り切っているところを、しっとりと作るところは作り、楽しむところは作り、メリハリをつけたかなと、。竜治の曲はKAEDEがミックスしてくれたので、そこでも曲のメリハリが出ていたりとか、今回はアルバムらしいアルバムだなと思います。
KAEDE : 一番変わったねと言われるかもしれない作品だと思うし、勢いがあるない関係しているのかもしれないですけど、一番スルメな感じがします。
liveikoze : 脂が乗ってきたということですね。
KAEDE : いきなり鷲づかみにする部分と、そうじゃない部分が結構あるかなという気がします。
RYO : 聴きこんで噛み締めて、なるほどこの味だよみたいな。
liveikoze : その部分を感じ取って下さいという感じですね。