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ORIENTAL BOUNDS  結成からサードアルバム『THREE BOUND』まで、大矢と馬場が語る

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7曲目「キミはローラーコースター」

大矢 : この手のリズムの感じが昔から好きなんですけど、こういう感じのメロディーが意外と僕の中で難しくて。この手の曲調の物を三、四曲迷って書いてはいるんですけど…今回は、あまり難しく考えないでメロディーは本当に楽に歌える “シンプルイズベスト” 的な物を持っていけば良い料理をしてくれるだろうと思って。
持っていくまでにすごく葛藤がある曲や、自分の中でボツになってしまう曲も多々あるのですが、今回は自分の中での判断で決めてしまうのではなく、すべて持っていってみればいいかなと思って。当然良くならない曲や、アルバムに入らない曲もあるんですけど。

liveikoze : 最終的な判断はマサさんが決めるということで?

大矢、馬場 : 一緒にですね。

大矢 : 当たり前のことなんですけど、”シンプルイズベスト”がとても難しいんですよ。どうにでもアレンジ出来るし。どうにでも歌詞を書けるし。どうにでもメロディーをいじれるし。そこで一番良い所をチョイスするっていうことが、なかなか難しかったりするんです。この曲は、中々持って来れなかった曲なんですけど、僕は凄くいい感じで仕上がったなと思います。

8曲目「BOOGIE MAN」

馬場 : この曲は今回のメンバーになったから出来たかなという印象が強いです。以前がどうこうというのではなくて、単純に年を取った人が加入したことで楽になったというか…批判的なニュアンスでとらえて欲しくないんですけど、例えば「ここから速くなるからね」ということを伝える時、年を取った人だと楽だなというか…「どのくらい速くなるんですか?」とか聞かれると「ただ速くなるんだよ」と応えるんですけど、曲のテンポなんて「ここから速くなるのであれば速くしてしまえば良いじゃん」みたいな思いがあるんですよ。そういうことが、今のメンバーになって非常に伝わりやすくて楽になったというか。だから久々にこういう曲が出来るメンバーになったのかなって。

liveikoze : 歌詞は割と開き直っている感じがしますけど。

大矢 : そうですね、さっきの話の流れもありますけど、とくにオーソドックスな曲で、もろ “ブギーマン” なんて今までだったら使えないですよ。でもマサの言った通りこのメンバーになったからこそ、という開き直りじゃないですかね。

liveikoze : 自身のことを歌っているということですか?

大矢 : そうですね。そこでプラスアルファー、オリエンタルバウンズならではの物が少なからず生まれれば良いかなって思っています。

9曲目「サマータイム ブルース」

大矢 : 僕の中でちょっと苦手としている “ポップ” でして…まあこういう声なんでポップなメロディーを歌ってもいまいちポップに聴こえなかったりとかするので。僕が歌っても「このメロディは凄くポップだね」と言われる物を一曲作りたかったんです。

liveikoze : 最初からそういうことをイメージして作ったんですか?

大矢 : そうです。言わなくてもプラスアルファーで曲調のキラキラした感じをマサが付けてくれたので。でも最初はちょっと自分の中で違和感があったんですけどね。今は非常に自分でも聴いてます。ちょっとずつ、今まで出せなかった物とかが演れているんですかね、今回のアルバムでは。

10曲目「胸いっぱいのSAD SONG」

馬場 : これはさっき侑史が言ってたように、僕も歌物をアルバムに入れるということを考えていたので。

liveikoze : アルバム最後にこの曲を持ってきたことに何か意味はありますか?

馬場 : それは侑史が(笑)

大矢 : ある意味最後じゃないと成り立たない曲。どこでも、どの位置でもライブでは出来ますけど。でもこの曲のメロディーを聴いたときに絶対不動の位置だなと。最後でしか出来ない曲っていうのがあってもいいじゃないかって。

liveikoze : 歌詞もそういう感じですね。

大矢 : それを想定して書いたつもりです。それをメンバーがどう解釈してくれているかは分からないですけど。悲しい歌なんですけど、そうじゃないんです。そこからという所の…

liveikoze : ネガティブだけど前向きみたいな感じですよね。なんか SHADY DOLLS の「すべてはFrom Nothing」に近いニュアンスを感じたのですが。

大矢 : 今そう言われた時に、それまでは全然自分の中でダブらせてはいなかったんですけど、そうかもしれないと思いました。
このアルバムは三枚目なんですけど、このメンバーになっての一枚目で、今まで以上にバンドとしての意識をもって演っていけると思っています。そういう気持もこの曲には多々こもっています。