vez インタビュー。絶望から始まるニューアルバム「Salary Bay」の全貌。
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liveikoze:「Dis log roll」から質感が変わると思うのですが。B面的な感じで。
高木:「Dis log roll」はASAKIの曲で、これもタイトルに意味はないけどイメージはあって。
liveikoze:この"log"は何を?
高木:言えないけど…(笑)。
ASAKI:英語で"ウドの大木"って意味。
高木:ハッピーピープルに対する俺のアンチテーゼって言うか(笑)。
liveikoze:それはネガティブな意味合いで?
高木:物凄くネガティブだね。ハッピーピープルも何年か経つと、楽しいばっかりじゃねぇとか急に言い出すじゃん。
ASAKI:いうねー(笑)。
高木:その辺も含めたこう…ついこの前まで、楽しんだもの勝ちだと言ってた人たちが、何年か経つと変わるというそういう感じ。だけどロックというか、ASAKIの曲はそういうのが多いから。
ASAKI:これが正に表裏一体のテーマとなるアンサー的な。 テクノもあるけどバカバカしい表裏一体かなと。この曲では珍しくオシャレギターを弾きましたよ(笑)。
高木:あぁ、オシャレだね。イントロとAメロ。
liveikoze:だからこの曲はあえて六曲目なのかなと思うんですけど。
高木:それはスタッフがね…でもここまで聴くじゃん、そうすると、ここで上がれるんだよね。
ASAKI:こういうのは、俺とフトシじゃないと作れない世界だったりするからすごいよね。
liveikoze:vezの表裏一体ですか?
ASAKI:かもしれないよね。
高木:四人のね。
ASAKI:ヘイトでもグニュウでも作れないよね。特別だと思う。
高木:四人のこの感じになるまでには四年かかったから。そういうことだと思う。
liveikoze:そして辿り着いたこの三枚目ですか。
ASAKI:うん。最初は成一君ががどうしたら良いか解らなくて、すったもんだあったりしたんだけど、最終的には一番いい答えが出たから良いと思う。プリプロとかでは一色触発的な空気にもなったしね(笑)。
liveikoze:全然別の仕上がりになった可能性もあったと?
ASAKI:最初ベースいらないみたいなかもみたいな感じだったし。そこまで追い詰められてて…
高木:それで俺がASAKIにキレたんだよ。基本ASAKIは家でボーカル、ベース、ドラム全部入れて持ってくんのよ。それを聴いて俺たちでアレンジするわけだけど、結構前から俺は「要らないって言ったろ!」って。成一君も自分の感覚でやりたいわけじゃん。
liveikoze:イメージはそれぞれにあるわけだし。
高木:歌メロに関しては随分前から言ってたから。成一君はその場でアレンジもするし、アイデアも出す人で、次のリハまで考えて持ってきたりと。闘いが伝わるタイプで、ASAKIはレコーディングが終わるまでわからないというタイプで、最後に結果を出すという。でも、それだと良いねと言うしかないデメリットもあるので、4人の創造の一番を考えあぐねて行き着いたプリプロがしたかったし、それをやったという。
ASAKI:まあ結果良い感じになった。
高木:まあバンドだよね。半端にやってないから。
liveikoze:でもASAKIさんのやり方が一番楽なのかもしれませんが。
高木:でも vez はそういうバンドじゃないから。自分だけのやりたいことなんかは、それぞれがやれる場所を持ってると思うし、俺だったらソロでやってりゃいいわけだし。0 からの自分の創造が無いならバックミュージシャンでしか無いしね。俺らはバンドだから。それは強く言いたい。